ライモンダ(バレエ)の幕ごとのあらすじ内容を簡単に紹介!

バレエの演目の一つ『ライモンダ』はバレエの巨匠マリウス・プティパ振付の作品です。

『ライモンダ』のあらすじや登場人物をご紹介します。

目次

バレエ『ライモンダ』の登場人物

ライモンダ…主役の娘でドリス伯爵夫人の姪

ジャン…ライモンダの婚約者(ジャン・ド・ブリエンヌ)

アブデラフマン…サラセンの王子

アンドレ二世…ハンガリーの国王

サラセン(サラセン人)とは、アラビア半島北西部の遊牧アラブ人を指して使われた言葉に由来します。

十字軍などが活発であった中世以降はムスリム一般の呼称として使われています。

(逆にムスリム側からは西欧人一般を”フランク人”と呼んでいたそうです)

バレエ『ライモンダ』幕ごとのあらすじ内容

中世の南フランスが舞台となっていて、全三幕四場の構成です。

第一幕

ドリス伯爵夫人の館では、姪であるライモンダの誕生祝いの席が設けられています。

ライモンダの婚約者ジャンはスカーフを贈りました。

 

ジャンはハンガリーの国王であるアンドレ二世と十字軍に出征しました。

ドリス伯爵夫人は、危機がやってくると現れると言い伝えのある「白い貴婦人」の存在をみんなに教えますが、周りの人たちは聞き入れず陽気に十字軍の帰りを待っています。

そこへ使者により十字軍が勝利して帰還するという知らせを受け、祝宴の準備を始めました。

 

ライモンダは、ジャンのことを想いながら部屋でリュートを弾いています。

そんな中、どこからともなくあの「白い貴婦人」が現れました。

ふしぎな力によりみんな眠りについてしまいました。

ライモンダはもうろうとした中でジャンの夢を見ます。

 

会いたかった婚約者ジャンとの再会に喜ぶライモンダ。

二人で愛を確かめながら踊りました。

 

しかしいつの間にかジャンだったはずが、アラビアンな衣装を身にまとったサラセン人の騎士となっていました。

彼からの求婚にライモンダは拒絶しますが、騎士は強引に襲ってきます。

そのうちにライモンダは気を失ってしまい、騎士と白い貴婦人は消えていきました。

 

第二幕

ドリス伯爵夫人の館にサラセンの王子アブデラフマンがやってきました。

彼はライモンダが夢で出てきた人物だったのです。

夢のなかと同じくアブデラフマンはライモンダに婚約者がいることをお構いなしに求婚してきます。

ライモンダは相手にしませんが、アブデラフマンは強引に連れ去ろうとしました。

 

そこに、アンドレ二世一行の十字軍が帰還してきました。

ジャンはアブデラフマンからライモンダを助け、二人は決闘となります。

闘いの結果ジャンが勝利、アブデラフマンはライモンダに愛を訴えつつも息を引き取りました。

 

第三幕

ライモンダとジャンの結婚式です。

ハンガリー国王であるアンドレ二世の前でハンガリーのダンスも披露され、二人は周りから盛大に祝福されたのでした。




バレエ『ライモンダ』初演と舞台背景

『ライモンダ』は1898年にロシア西部のサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場で初めて上演されました。

振付はマリウス・プティパで、彼の最後の大作と言われています。作曲はアレクサンドル・グラズノフです。

1900年代に入ってから各バレエ団や別の振付師によって改訂版も多くあります。

 

また全幕を通してだけでなく数曲を抜粋した作品も多くあり、特に「グラン・パ・クラシック」(Grand Pas Classique Hongrois)は有名です。

2012年のローザンヌ国際バレエコンクールでは菅井円加さんが踊って優勝したことでも知られています。

菅井円加さんは当時17歳。高校生と思えないほどの堂々とした踊りに魅了されてしまいますね。

 

 

[aside type=”boader”]『ライモンダ』英語表記:Raymonda[/aside]

ライモンダ(バレエ)の幕ごとのあらすじ内容を簡単に紹介!のまとめ

フランスという舞台ということもあって、『ライモンダ』の公演では絵画のような舞台背景も素敵です。

また、サラセンからやってくるアラビアンな衣装や、ハンガリー風の衣装や音楽など、色々な国の特徴も目を楽しませてくれますね。

何といってもライモンダは全幕を通してヴァリエーションも多いので、難しい役どころを踊るライモンダ役にも注目です。




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