ドキュメンタリー・バレエ映画『ファーストポジション』に出演したことから注目を浴び、将来のバレエ界のスターとして期待されていたミコフォガティさんですが、現在はバレエを引退し人生の新たなステージへ進んでおられるようです。
彼女のTEDスピーチの内容を含め、ミコさんの現在についてお伝えしていきます。
ミコフォガティの生い立ち〜現在
ミコさんは、イギリスの父親と日本人の母親の元に1997年5月23日にイギリスのロンドンで生まれました。
ミコさんはバレエを真剣に習い始めた11歳の頃から、学校に通うのを辞めオンラインでの自宅学習に切り替え、勉強とバレエのレッスンが1日のスケジュールにしっかりと組み込めるような生活を始めました。
日本・イギリス・スイスの3カ国の国籍をお持ちで、アメリカに住んでいます。
ミコさんは最高レベルと言われるバレエコンクールへの出場を果たした経験もあり、数多くのコンクール受賞歴もあります。
中でも、ローザンヌ国際バレエコンクールでのベストスイス賞(2013年)、ヴァルナ国際バレエコンクールでの銀メダル(2014年 )はミコさんの経歴の中でも特に素晴らしい結果を得られました。
弟のジュールズくんもバレエを習っていましたが、姉のミコさんほどバレエへの情熱を高めることはできなかったようです。
ミコさんは、ドキュメンタリー・バレエ映画『ファースト・ポジション』に出演したことを機に、海外からも日本からも注目を集めるようになり、バレエ界で注目され始め世界中にミコさんのファンがいます。
バレエから新たな道へ
2015年ミコさんは18歳の時に、英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団に入団されました。
ミコさんのお父さんの出身国でバレエの道を歩んでいくことに期待が膨らんでいたことでしょう。
その後、怪我をして長期休暇を取った際にミコさんに取っては自分が本当にやりたいことは何なのかということを、考えることができる機会となったようです。
ミコさんは現在(2020年)アメリカ合衆国カリフォルニア州のUCバークレイ(カリフォルニア大学バークレイ校)にて医学生として勉学に励んでいるようです。
ミコ・フォガティTEDでのスピーチ動画
ミコフォガティTEDスピーチの内容を要約
4歳の頃、ロシアのマリンスキー劇団のステージを観たのが「バレリーナになりたい!」と思ったきっかけでした。
バレエのトレーニングを受けはじめ、11歳の時にトレーニングをレベルアップさせるため通っていた公立小学校を退学し、バレエのトレーニングやコンクールのための移動が可能になるようオンラインスクールを開始しました。
モスクワで4年に1回開催される国際バレエコンクールに参加した時は、define moment。ステージでは衣装のラインストーンから小指の先まで全てが完璧でなければいけないという緊張感を感じました。
このコンクールで金メダルを受賞してから、全てが変わりました。インスタグラムのフォロワーや母が投稿したYoutube動画の視聴回数が激増し、世界中の人が私の行動に注目しはじめました。
思春期からの変化
でもその次に私に訪れたのが思春期でした。
体が変化していくのを感じながら、摂食障害を経験しました。(後になって振り返ると流れが下向きになっていったのもこの時期だったと分かりました。)
この頃私は世界中のバレエ団のオーディションを受け、17歳の時にイギリスのバーギンガムロイヤルバレエとの契約を結びました。
素晴らしい人々に囲まれて幸せな日々を送りながらも、ある日仲の良い友人から「理想のの人生を歩んでる?」と聞かれました。
口では”Yes!”と答えたものの、それが本心でなかったことに気づきました。これまでお世話になってきたコーチ、世界中のサポーターのことを考えるとバレエを続ける道を選んでいましたが、やはり私は衰退していくのを感じていました。
怪我をきっかけに夢を再確認
日本でバレエクラスを受講している時、何かがおかしいと思った翌日、病院で足の指の骨にヒビが入っていることがわかりました。
その結果、7年間1週間以上の休みをとったことがない私が2ヶ月という長い休みを取ることとなり、最初はショックでしかありませんでしたが、結果として自分自身を見つめ直す機会となりました。
自信がなくなっていくのを感じながら、自分に問いかけました。
「私は本当にバレエがしたいの?」
「私は何のためにバレエをしているの?パフォーマンスのため?」
「誰のためにバレエをしているの?人のため?自分のため?」
バレエが私の情熱でなくなっていることに気づきました。
同時に12歳の頃手にしていた「Happy Dancer」というタイトルのパンフレットのことを考えていました。
ちょうどその頃、バレエの道から医学の道を目指したバレリーナの存在を知ったのも、私が自分の夢を再認識することができたきっかけとなりました。
バレエの道から医学の道へ
私は、今「理想の人生を歩んでる?」と聞かれたら、自信を持って”YES!”と答えられます。
私は今アメリカのカリフォルニア大学バークレイ校で医学の勉強に励んでいます。
健康や怪我で悩む人々に尽くすことを目標に医学の道へ進むことを決意しました。
私はバレエを辞めたことに後悔はありません。
多くのことを学ばせてもらったバレエに必死だった時代があったからこそ、今の私があります。
私に関わってくださった全ての方への感謝の気持ちは一生忘れません。
まとめ
ミコさんが選んだ道は、バレエを続けてプリンシパルを目指すことではなく「医学の道で怪我や病気で困っている人々を助ける側で活躍したい」ということだったのですね。
意を決してのミコさんの決断をこころより応援しています!
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